日本語編集に適したテキストエディタ
テキストエディタの用途としては、ワープロの下書きやウェブページの編集などが考えられます。ただし、ワープロの下書きというのは、すでにワープロソフトも軽快に動作するようになり、それほどメリットは少ないかもしれません。それでも、ウェブページから文章を貼り付けたとき、フォントの種類やサイズが混ざってしまいますが、エディタを経由すると統一させることができるなど、便利な使い方もまだまだあります。
そこで、ここでは、日本語編集に適したテキストエディタということで考えていきたいと思います。なお、比較に使用したテキストエディタは、よく使われるメジャーなもので、基本的にどれを使っても十分な機能があります。
未確定文字の扱い
日本語変換で未確定文字を扱うとき、行番号の右で折り返すものと、画面の左まで表示していますものがあります。快適に入力作業をするには、やはり行番号の右で折り返してほしいものです。今回挙げた4つ以外を含めても、対応しているのは、MIFES・WzEditor・秀丸の3つだけのようです。
MIFES8 | Wz Editor | 秀丸 | Sakura |
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○ | ○ | ○ | × |
禁則処理
句読点は、行頭に来てほしくありません。行頭禁則・行末禁則や追い出し・ぶら下がりが可能かどうかを比較してみました。もちろん、ワープロに貼り付けてしまえば、ワープロの禁則処理に依存するので、エディタでの見やすさの問題です。
MIFES8 | Wz Editor | 秀丸 | Sakura |
---|---|---|---|
× | ○ | ○ | ○ |
バックアップ
バックアップに対応しているのは当然ですが、編集中のファイルと同じ場所だと、目障りで削除してしまいます。バックアップのフォルダを指定できるものが望ましいです。普段は使うことがないのですが、まれに使うことがあります。このバックアップフォルダの指定は、今回の4つのエディタはどれも対応していました。バックアップフォルダの指定ができないエディタは多いので、注意が必要です。 さらに自動バックアップも対応していました。ただし、多重バックアップに対応しているのは、MifesとSakuraのみでした。
MIFES8 | Wz Editor | 秀丸 | Sakura |
---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ |
文字列色分け
キーワードでの色分けは、どのエディタでも可能ですが、例えば全角数字や機種依存文字を色分けしたいときは、正規表現による色分けができると便利です。
MIFES8 | Wz Editor | 秀丸 | Sakura |
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× | ○ | ○ | ○ |
価格
MIFES8 パッケージ版:29,400円 ダウンロード版:20,580円 アカデミック版:10,290円 <br /> Wz Editor パッケージ版:10,290円 オンライン版:7,140円 <br /> 秀丸 シェアウェア:4,200円 <br /> Sakura フリーソフト:0円
特徴
MIFES8
http://www.megasoft.co.jp/
MS-DOSの時代から長い歴史を持つテキストエディタ。試用してみた感じでは、プログラミングには便利そうですが、日本語編集はあまり得意ではなさそう。
Wz Editor
http://www.wzsoft.jp/
バランスがとれていて、お勧めのテキストエディタ。Windows3.1時代からの長い歴史があります。慣用句の挿入や校正機能があるなど、日本語編集を意識した作りにもなっています。
秀丸
http://hide.maruo.co.jp/
Windows3.1の初期のころからあるエディタで、名前で嫌いだという人が多いのですが、ソフト自体は非常に安定したものです。基本機能は少なく、必要な機能はマクロで拡張していくので、高度かも。
Sakura
http://sakura-editor.sourceforge.net/
フリーソフトとして開発が続けられているエディタ。無料で使用できるということもあって、使用者は多い。とりあえずテキストエディタを使ってみるにはいいかもしれません。