2012/06/15
サンデープログラマー
趣味でプログラミングをする人のことを『サンデープログラマー』ということがあります。初期のパソコンは、ワープロや表計算などの便利なソフトは存在していなかったので、パソコンを使うことは、プログラムをすることでした。BASICというプログラム言語が搭載されていたころです。
時代が進み、Windowsが普及したころには、ワープロや表計算、プレゼンテーションソフトなど、仕事をするためのアプリケーションソフトが揃い、大抵の仕事をこなすことができるようになりました。自分でソフトを開発する必要性が低くなったのでしょう。
同時に、サンデープログラマーが減った理由として大きいのは、Windows上のプログラミングが難解だというのがあります。それまでは、自分で決めた画面構成で、処理結果を表示させるものでしたが、Windowsの場合は、Windowsに対して処理を通知する必要があります。オブジェクト指向という考え方が大きなハードルとなるわけです。英文法に例えるなら、それまでは、「動詞+目的語」の羅列で命令を記述すればよかったのが、関係代名詞が複雑に入り組んだ文章を記述していくような感じです。
C/C++という言語を理解するのは、趣味でやるには難しいのですが、VisualBASICやDelphiといった比較的に簡単にプログラムができるツールも出回り、再びサンデープログラマーがあらわれました。特にDelphiはPascalを使用しているため、C/C++に引けを取らない高速性があり、使えるフリーソフトにはDelphiで作られたものが多いです。
一方、最近の傾向としては、ウェブプログラミングがあります。単にHTMLを表示するだけでなく、閲覧者の操作で動的に表示を変化させていくサイトが増えました。このサイトも記事を投稿すると自動的にトップページや個別ページが更新されていきます。裏ではPerlというプログラミング言語が動作しています。さらにサイドバーの「今日・昨日」の表示には、PHPを使い、公式サイトのトップページの最新記事一覧や最近の写真一覧には、JavaScriptを使用しています。記事を更新するときにPerlからPHPやJavaScriptのソースを出力させるという技を使っています。ウェブ拍手もPHPとJavaScriptの組み合わせで、その機能を実現しています。
ところで、これからサンデープログラマーを始めてみようという人へ。『必要は発明の母』といわれる通り、作りたいものがないとプログラミングの勉強もはかどりません。パソコンも便利になって、不便を感じることが減りました。あるいは不便なことがあっても、単独では手を出せないレベルだったりします。『必要は発明の母』の「必要」という部分は、思い描いたものを形にすることに「必要」になるのかもしれません。