software:os_made_in_japan
世界の電気製品を支える日本製OS
OSといえば、パソコンやスマホなどの電子機器や電気機器を動作・制御するのに必要な基本システムです。
日本でパソコンが使われ始める1980年代初頭、Windowsが上陸するころに、日本では独自に開発したトロンOSというのがありました。Windowsよりも優れたOSといわれていたのですが、アメリカは、自動車に続きコンピュータ業界でも日本から経済的なダメージを受けては困ると、日本に対して圧力をかけてきたのです。その結果、日本国内で販売されるパソコンには、政治的な問題を避けるため、Windowsが採用されることになり、現在もその影響が残っています。
採用が見送られたトロンですが、トロン開発チームは、組み込み用のOSの開発を続けます。組み込み用OSとは、冷蔵庫や洗濯機など家庭電化製品を制御するコンピュータのためのOSです。トロンは、Windowsとは違い、無償で公開していました。そのため、どこの国の誰でもトロンOSを使うことができました。その結果、日本製品ではなくても、トロンOSが組み込まれています。
自動車やコンピュータのパーツなどにも組み込まれていて、スマホ以外の組み込み用OSのほとんどは、トロンだといいます。
もしどこかの国で、日本製品不買運動をするとしたら、まず自国製品の冷蔵庫や洗濯機、自動車を捨てることから始めないとなりません。
software/os_made_in_japan.txt · 最終更新: 2022/10/09 (外部編集)