Twitterは「つぶやき」ではない
どうやら日本でのTwitterの使い方は、海外とは異なるようです。
そもそもTweetは「(小鳥などの)さえずり」を意味し、周囲や遠くに向かって何らかのメッセージを送っています。それは時として反政府デモに発展するほどの力を持っています。それに対して「つぶやき」となると、独り言、つまり周囲を意識しないメッセージ、あるいはごく身近な人だけに向けたメッセージとなります。
発信する方向が全く異なる「ツイート」と「つぶやき」。ツイートすることを想定して構築したシステムを、根本的に違った意図で使うのですから、無理があるわけです。その結果、さまざまな事件が起きているのは、マスコミの報道の通りです。
Twitterのサービスが日本語する前に、Tweetという言葉は「つぶやく」と訳されて使われだしました。確かに「さえずり」と言われても今ひとつ何をしていいかわかりませんね。Twitterが日本語化したときにも最初は「つぶやく」と表記されていました。現在は「ツイートする」と表記されています。
同じようなことは過去にも起きています。情報を発信するために作られたブログが、日本では「日記サイト」として訳され、自分の出来事を書き込む人が多くいました。「自己主張が苦手な日本人」と言われますが、ブログでもSNSでも、ぶつぶつつぶやくだけのようです。
最近の若者は、最初にスマホを持つと始めることがLINEで、次にTwitterとなっていくようです。LINEが外部に発信しないので、身近な関係でのやりとりですが、その延長でTwitterに手を広げてしまうことで、メッセージの行き先の広がりをイメージできないわけです。LINEすら使いこなせない若者に、Twitterをする資格はないのかもしれません。